表紙
はじめに
T PowerFolderの概要
T−1 基本的な機能T
T−2 利用目的
@ 実態、現状の把握
A チャンスや問題点の早期発見
B 的確な状況判断
T−3 利用の仕方
@ 業務システムと連携
A 表計算ソフトのデータを利用
B 小規模アプリケーション
T−4 技術的背景
T−5 特徴
@ 柔軟性  Flexible
A 会話的  Interactive
B タイムリー Timely
T−6 特徴(具体編)
@ 使い方が簡単
A データ検索が簡単
B データの整理・分類・抽出が簡単
C データ集計が簡単
T−7 まとめ
U PowerFolderのデータ管理
U−1 「探す」ことと「整理・分類」すること
U−2 データ管理と応用
U−3 データ管理と表
U−4 個人別環境
V PowerFolderの使い方
V−1 画面構成
@ 画面構成
A 外見の設定
B 機能メニューと機能アイコン
C 表示内容の切り替え
V−2 表の扱い方
@ 表形式のデータ
A 表の作り方
カラム名をキー入力する
CSVファイルからカラム名を得る
CSVファイルの取込時に作る
既存の表を元にする
B データの表示
表示書式設定
行番号表示
ソート
列固定/行固定
転置表示
リストの印刷/プレビュー
C データの操作
カード表示
編集
追加
編集・追加ウィンドウの操作
再検索
CSV単発取込
CSV連続取込
CSV取込−表に対する操作
CSV出力
削除
続き
データの検査
D 表の結合
表の関連付け
結合した表の表示書式設定
結合の種類 − 内部結合
結合の種類 − 交差結合
関連付けの検査
E 表の編集
V−3 フォルダの扱い方
@ フォルダの種類
A フォルダの操作
新規作成
編集
切り取りと貼り付け
コピーと貼り付け
部分貼り付け
設定のクリア
削除
B フォルダの階層
C フォルダと表示書式設定
D 多彩なデータの整理・分類
複数フォルダを同時に開く
E データのドロップ
F フォルダのデータ処理
G 式まとめて編集
V−4 集計表示の仕方
@ 集計対象
A 集計カラムの操作
カラムの挿入
集計追加
カラム編集
カラムの表示/非表示
カラム削除
カラムのコピー/貼付け
カラムの移動
ソート
B 複数集計
見出し変更
C 伸縮表示
D 比率表示
E 色分け表示
F グラフ表示
グラフの種類
複数集計のグラフ
グラフの印刷とファイル出力
G カード表示
集計カード表示
グラフカード表示
H 集計結果の保存
V−5 式と組込み関数
V−6 アクセス制御
@ アクセス制御の有効化
A ユーザの追加・編集・削除
B グループの追加・編集・削除
C アクセス権の設定
V−7 操作ログ
V−8 ライセンスの設定
W PowerFolderの仕様

■ T−4 技術的背景

PowerFolderは、大量に蓄積された表形式データを上手に整理・分類・抽出して、更に様々な視点や条件でデータを集計・分析して、そこに隠れてい る重要なシグナルや傾向や兆しを発掘、炙り出すことを支援するツールです。
技術用語を用いて説明するとつぎのようになります。 
PowerFolder は、RDB(Relational DataBase)、OLAP(On-line Analytical Processing)、DataMinigの機能を備えたDWH(Data WareHouse)またはデータマート(Data Mart)を形成して、コンパクトなBI(Business Intelligence)環境を提供します。
ここで、BI(Business Intelligence)という概念が登場してきた経緯を振り返って見ましょう。
少し遠回りですが(業界の読者にはくどい)この辺りのお話しをするとPowerFolderの本質を理解して頂けると思います。


【BI(Business Intelligence)の概念】
企業活動は、下記の図のように経営側と現場側ではそれぞれの役割があります。

企業活動サイクルと業務システム


現場側の日々の仕事(業務)を支えるシステムは業務システムあるいは基幹システムと言われます。
これらのシステムは、上図の下部に位置し、各部署で定型的な仕事(業務)を迅速に、効率よくできるようにし、更に、ミス防止の仕組みを施したりして仕事 (業務)を円滑にするために最適化されます。
その最適化の結果、DB(DataBase)はスリム化され余計な贅肉(普段は参照しない過去のデータ)はシステムから切り離されて別な場所に保管されま す。

ところが、この普段使わない切り離された膨大なデータに目を向けたのがBI(Business Intelligence)です。 経営側が、蓄積された膨大なデータの中に企業経営に重要な隠された情報が沢山あることに気付いたのです。
 切り取られたデータは、それ自体は情報の記録なのですが、それらをさまざまな系列(時系列、組織系列、地域系列、商品系列、ユーザ系 列など)で見たり、あるいは、視点や条件を変えたフィルターを透して全体を見た時に、普通では見えない重要な情報(シグナル、傾向、兆しなど)が見えてく ることがあります。

このようなデータの見方は、意志決定支援システムへと体系化され、1990年代にはBI(Business Intelligence)として、いろんなシステムソリューションが登場してきました。

業務システムあるいは基幹システムが企業内の定型業務を効率よく、かつ、円滑にするシステムとすれば、BI(Business Intelligence)システムは、これから将来へ向けての経営戦略などの非定型業務を支援するためのものです。 
BI(Business Intelligence)の中核をなすのがDWH(Data WareHouse)と言われるデータの塊で、業務システムあるいは基幹システムのDB(DataBase)から吸い上げられ統合化したものです。
データマート(Data Mart)は、DWH(Data WareHouse)から必要な部分を抜き出した部分集合です。

業務システムとBI(Business Intelligence)システムの関係図

レ ポーティング DWH(Data WareHouse)から必要な情報を抽出して簡単にレポート作成ができる機能
モ ニタリング 経営の状況を現すデータや指標が常にモニターできるようにした仕組み
飛行機のパイロットがコックピットでさまざまな機器を見ながら操縦するようなイメージ
OLAP さまざまな条件でデータを抽出したり、さまざまな系列や視点で集計して分をおこなう仕組み
DataMining 統計解析をおこなったり、試行錯誤しながら規則性、関連性、特異性など特徴を調べる仕組み
鉱山で鉱脈を発掘するイメージ
その他 上記以外にDWH(Data WareHouse)から有益な情報を引き出すシステム


以上のように企業に於いては、内外の膨大なデータを観察し続けて、見えない重要な情報(シグナル、傾向、兆しなど)をより早く発見し、経営戦略を立てられるようにBI(Business Intelligence)の概念が確立されてきました。 

しかしながら、BI(Business Intelligence)の必要性が唱えられるものの、現実にはなかなか普及しないのはシステムの構築が困難であること、導入コスト、運用の仕方、業務システムとの親和性などの課題克服に時間がかかるからです。


PowerFolderは、守備範囲を狭くして、構築が困難なBI(Business Intelligence)をお手軽なものにしました。
前ページの図中のBI(Business Intelligence)枠内の濃い網掛け部分AがPowerFolderの守備範囲です。

PowerFolderは、機能を絞り込むことと使い易さを追求するによりBI(Business Intelligence)がもたらす恩恵の一部を誰でも享受できるようにしました。

PowerFolderは、BI(Business Intelligence)の考え方を取り入れ、データの蓄積・整理・分類・抽出・集計・分析が誰でも簡単にできるようにして、RDB、OLAP、DataMinigのツールとしても応用できるFolderです。


PowerFolderの機能概念


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